心は空気で出来ている

虚ろいゆく 心のままに 駄文を綴る

スポンサードリンク

【映画観賞記】イップ・マン 序章【功夫映画】

f:id:go_kuma:20180221223944p:plain

 年末か正月か忘れましたが、BSで放送されていたのを録画した『イップ・マン 序章』(原題:「葉問」)を、ようやく観ました。続編の『イップ・マン 葉問』も、翌日だか翌週だかに録画したのを観ましたが、それはまた後日感想記事を書きたいと思います。

 ウィルソン・イップ監督、ドニー・イェン主演、2008年制作の香港映画です。ジャッキー・チェン以来、久しくカンフーアクション映画から遠ざかっていましたが、21世紀も香港のカンフーアクションは健在、といった印象を受けました。

 イップ・マン(葉問)は、実在した武術家で、ブルース・リーの師匠として有名な人物です。その半生を、虚実織り交ぜながら極上の功夫映画に仕上げたこの作品、アクション監督は『燃えよデブゴン』で(アラフィフ世代には)おなじみ、サモ・ハン・キンポーです。彼は続編に武術道場組合(?)の会長として出演しています。

 物語は1935年の中国広東省佛山から始まります。中国武術が盛んで、多くの道場が立ち並ぶこの町で、イップ・マンは詠春拳(えいしゅんけん)の道場を持ち、美しい妻と一人息子と共に豊かな暮らしをしていました。

 新しく道場を開いた武術師範と試合をして手玉に取ったり、新たに道場を開き、弟子を集めるために他所からやってきた道場破りを軽くあしらったりと、イップ・マンの強さを見せつけるエピソードが続きます。

 やがて日中戦争が起こり、佛山は日本軍に占領されてしまいます。武術師範として暮らしていたイップ・マンも、日本軍に支配された炭鉱で奴隷のような仕事をして家族を養います。占領軍のトップである三浦(日本人俳優の池内博之が演じています)は、武道に強い関心があり、自らも空手の有段者としてかなりの腕を持っている人物です。

 その三浦が、腕に覚えのある中国人と、空手を使う日本軍の部下とを、米と引き換えに文化交流と称して闘わせます。そこで、最初に登場した同業者の武術師範が、ナンバーツーみたいな人に銃で撃ち殺されてしまいます。その様子を目の当たりにしたイップ・マンは怒りを抑えきれず、10人同時に相手をすると申し出て、名乗り出た10人全員をボッコボコの半殺しにします。腕とか足とかボッキボキに折れてかなり痛そう。

 三浦は、武術師範を撃った部下を咎め、イップ・マンに名前を聞き、また試合を見たいと言います。イップ・マンは名乗らずに帰りますが、同郷の中国人で日本人の通訳をしている男(石原良純によく似た俳優さん)は、イップ・マンの名前を教えてしまいます。

 その後、また日本軍とのトラブルでナンバーツーの軍人とその部下をボッコボコにしたイップ・マンは、なんやかんやあって、三浦との試合に臨みます。

 銃を持った日本軍と、多くの中国人が見守る中、三浦とイップ・マンの試合が始まります。三浦の空手は相当な強さでしたが、イップ・マンの強さの前に倒れます。自分たちを苦しめた占領軍のトップを倒したイップ・マンに、観衆からの大歓声が響く中、またしてもナンバーツーが銃でイップ・マンを撃ち、ついに暴動が起こります。

 幸いにも銃弾は急所を外れ、一命をとりとめたイップ・マンは佛山を逃れます。やがて日本は戦争に負け、中国から去りますが、今度は内戦に追われ、イップ・マンは香港に亡命するのであった、というところで映画は終わります。

 日本軍の占領下で、多くの中国人がひもじい思いをしている中、日本軍に取り入って「裏切者」のように描かれる中国人もいました。例えば通訳の人とか。しかし彼にも老いた両親と家族を養わなければならないという責任があり、同胞が傷つけられることには胸を痛めていて、イップ・マンを日本軍から匿ったり、そのために拷問のような暴力に耐えたりと、中国人としての気概を見せる場面もありました。

 いちばんの悪人は、日本軍のナンバーツーのやつ。中国人を虫けらのように扱い、簡単に撃ち殺したりします。トップの三浦は、日本軍人でありつつも、武道家としての矜持を持った人間として描かれています。

 日本人と中国人の武術家対決というと、ブルース・リーの『ドラゴン怒りの鉄拳』を思わせる構図ですが、時代が新しいこともあり、あの作品よりはストーリーがしっかりと練られています。単純な勧善懲悪ではないけれど、とてもわかりやすくできていると思います。

 カンフーアクションも、さすが本場という感のある迫力です。ときどき物理法則を無視したワイヤーアクションが見られますが、それもカンフー映画の醍醐味ということで楽しめるんじゃないでしょうか。

 こういう映画を観ると、この年齢になっても血沸き肉躍るのだなということがわかりました。アマゾンで木人椿(詠春拳のトレーニングに使う道具)を検索して「めっちゃ高ぇ!」と驚いたり、詠春拳の動画を見たり、詠春拳習ってみたいなーと思ったり。テレビでジャッキー・チェンカンフー映画を観て、ワクワクしていた頃に戻ったような気分です。

 いや~、でも木人椿欲しいなぁ。

 

イップ・マン 序章&葉問 Blu-rayツインパック

イップ・マン 序章&葉問 Blu-rayツインパック

 
イップ・マン 継承 [Blu-ray]

イップ・マン 継承 [Blu-ray]