心は空気で出来ている

虚ろいゆく心のままに

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あるがままにわがままに 僕は自分を変えたりしない

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ツライつらいつらいとわめいてるばかりじゃ
心にしわが増えるだけ

 ちょっと久しぶりに悟りを開いた。

 自分の人生についてぼんやり考えてて、借金はあるわ、仕事は派遣で収入は低いわ安定しないわ、そのくせ妻子持ちだわで、ずーっと人生詰んでるような状況なんだけど、そんな状況でもう10年くらい経った。

 派遣先の正社員は若い人が多くて、いろいろ愚痴を聞くんだけど、もう自分の境遇からすると、そんなくだらないことで愚痴っていられるなんて、幸せだなぁと思いながら聞いている。だけど自分も社員として働いていた頃は似たようなもので、贅沢な愚痴だったなぁと思う。

 しょせん、会社という大船に乗っているから出てくる愚痴。例えば、船の色が気に入らないとか、エンジンの音がうるさいとか、甲板に穴が開いてるとか、船の運航には全く関係のない、どうでもいいレベルの愚痴。

 自分が舵を取らなければならない、小さな漁船で旅をしていたら、そんな愚痴は出ない。明日は魚が獲れるのか、天候はどうか、海は時化ないか、燃料は足りるのか。運航に直接影響のあることばかり気になって、愚痴を言ってる暇がない。船を買う時や、不漁だった時にこさえた借金のことも気にしなきゃならない。

 そのくせ、ちょっと豊漁で金が入るとすぐ使ってしまう。明日の収入が保証されてるわけでもないのに、余裕ができるとちょっとした贅沢をしてしまう。いつまで経っても減らない借金。どうすんの。

 そんな自分に嫌気がさしたり、なんとか奮起しなければと思ったり、どうしたらこの状況を好転できるかと、あてどなく思考を巡らしたりした。

 そこへ突然、ひらめきが訪れた。

 自分を変えようとするその心が、時に俺を傷つけてしまう……いや違う、自分を変えようとする意志は、自分が変わることを妨げる。変わろうとする努力、理想へ近づこうとする意志の力。そういうものが、自分の中に、あるがままの事実と、あるべき姿との間の闘争を生み、その闘争が心を疲弊させる。

 自分を相手に相撲を取っているのだ。鏡に映った自分に文句を言っているのだ。そんなのは疲れるだけで何も変わらないし、どこにも辿り着かない。無駄。無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!

 自分を変えるためには、いや自分が変わるためには、もっと全然別の何かが必要だ。いや違う。何かが必要なんじゃない。何も必要ない。変わるために何かが必要だとか、何をすべきとか、そういう考え方が間違っている。変えるとか変わるとか、そういうことじゃない。

 あるがまま。ありのままの事実。それに正対し、そこに留まる。あるがままから逃げない。あるがままから目を逸らさない。あるがままを変えようとしない。辛かろうが苦しかろうが、嫌いだろうがなんだろうが、あるがままに、ありのままに、あるものをあるものとして見る。それを、あってはならないだとか、こうあるべきだとか言わない。

 自分の心を、どこにも行かせない。今、ここに留める。

 そうすると、今までああだこうだと思い悩むことに浪費していた何らかのエネルギーが、凝集し始める。その凝集したエネルギーが、自分を「生きる」ことへと駆り立てるのだ。

 思い悩むことをやめる。ただそれだけで、心の中に莫大なエネルギーが生じる。それは、無駄に思い悩むことが、いかに莫大なエネルギーを浪費するか、ということの証でもある。

 あるがままだ。自分はそのあるがままに何もしない。そもそも、何かができると思うことが錯覚なのだ。自分が、人生に何らかの影響を及ぼせるという迷妄を捨て、ただ心の内にあるエネルギーに駆り立てられるままに生きる。自分にできることは何もない。自分はただの傍観者だ。観ているだけの存在だ。生きるということは、自分とは別次元の現象なのだ。

 あるがままに生きるということは、理想を追い、願望にまみれ、戦い、思い悩む人生とは、根底から違う。天地がひっくり返るような、価値観の転換だ。人生の基盤が、異次元に移動してしまう。いわば転生だ。姿かたちも、観ている世界も、何も変わらないが、心は異次元に転生する。

 心にふつふつと湧き上がる熱。炎。燃えている。燃えているぜ!胸の奥に、比喩ではなく本当に熱が生まれている。ああ、こんなに胸が熱くなるのは、いったい何年振りっだろうか。自分はいつの間に、この炎を失っていたのだろうか。

 なんか行けそうな気がする!(天津木村じゃなくて常盤ソウゴのほうね)

 なんて言いつつ、明日になったらまた思い悩むかもしれないな。悟りを開いていられる時間は短い。寝て起きたらすっかり元の世界に戻っているかもしれない。でも今は、本当に心が熱いんだ。

愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない

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もうひとつの土曜日

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