心は空気で出来ている

虚ろいゆく心のままに

人の価値を容姿で測るシステム

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 しばらく前に、ゲーム大会で優勝した女の子が容姿についてあーじゃこーじゃ言われて、チームをやめてしまったという話を見た。

【ゲーム】e-Sports業界に蔓延する「でもブスじゃん」「ハゲのくせに」という呪い - 冗談は顔だけのつもりだ

いっそ顔出しやめたほうが早くない?ゲームなら顔を出さなくても活躍できるんだし。民度の低さはどうしようもないから、できることで対応するしかない。あるいはそういうコメントしたら即BANとかAIでやれないのかな。

2019/05/29 19:58

  何を隠そう、私もスプラトゥーン2が好きで、ほぼ毎日プレイしているが、大会とかそういうのには疎い。だからそういう世界の話にも疎いのだが、この話を読んだときには、若い女の子なら、そりゃ傷つくわなぁと思った。

 私は、そういうの良くない!とか道徳的なことを言うつもりはない。人は見た目で判断する生き物で、他人の容姿についての好き嫌いは、人それぞれの個人的内面の話だから。

 かといって、それを攻撃材料としてあからさまに表に出すのは論外で、まぁ三大「人としてやっちゃいけないこと」のひとつに数えられるかもしれないとは思う。かくいう私も、ここ数年で急速にハゲのカテゴリに近づいているわけで、他人からあからさまに薄い頭を攻撃されれば傷つくだろう。いや頭皮じゃなくて心がね。

 そこで思うのは、そもそもなんで容姿が攻撃材料になり、それが心を傷つけるのか、ということだ。

 見た目をネタに人を傷つけようとする人間は、精神的に未熟な子どもは別として、いい年こいた大人であれば、何かしら心に歪みを持っている。そういう人間に道徳を説いても無駄なことだし、心を改めろと言っても時間の浪費だから、関係を切断するか、無視するか、ほっとくしかない。

 では、見た目を攻撃されて傷つけられる側の心理状態はどんなものか。

 私はハゲだから、やーいハゲ!とからかわれたら怒るし、若い女性にハゲきも~いと言われたら傷つくだろう。なぜならば、ハゲはカッコ悪いという観念が私の中にあるからだ。

 若い頃はデブだった。周りからもよくデブデブ言われた。しかしそっちは別に傷つかなかった。子どもの頃からデブだったので、自分がデブであることを、事実として受け入れていたからだ。デブですが何か?という感じだった。

 そこにヒントがある。私は数年前までハゲていなかったので、それまでの時間、ずっとハゲでない自分が当たり前だった。しかし急速にハゲが侵攻してきたので、まだハゲの自分に慣れていない。ハゲていない自分のイメージが残っている。だから、改めてハゲと言われるとギョッとする。

 それに、人を容姿で評価するシステムに心がどっぷり浸かっているので、容姿の良し悪しが、そのまま自己の評価に直結してしまう。

 しかし、容姿の好悪などは、単なる好みの問題であって、人の本質とは何ら関係がない。デブ、ハゲ、ブサイク……それらが事実であろうとなかろうと、それはあくまで容姿についての評価であり、私という存在の本質ではない。私という存在の本質は、誰にも見えないし、評価という枠組みの範疇にない。

 誰かがトマトを醜い、嫌いだ、不味い、と言ったところで、トマトの何が変わるだろうか。トマトの何が損なわれるだろうか。人に好かれようが嫌われようが、食べられようが食べられまいが、トマトの本質は変わらない。

 そういう意味で、人もまた同じく、どんな評価を受けようと、その本質は変わらない。自己の本質を理解し、心に根付いた評価のシステムを脱却することができれば、他人の評価によって傷つくことなどないはずだ。

 要するに、人の容姿を攻撃する側も、攻撃されて傷つく側も、等しく評価のシステムに属しているという観点からすれば、同じ穴の狢なんだぜ?という話。

 世界大会はニコ生のタイムシフトで見る。